海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

2017-02-24から1日間の記事一覧

「誓約」ネルソン・デミル

打ち震える程の感動の中でラストシーンを読み終える。「この小説を書きたかった」と感慨を述べたネルソン・デミル、その積年の想いが伝わる渾身の大作である。本作を書き終えた瞬間の充足感は相当なものだったろう。1985年発表の「誓約」は、1968年3月のソ…