海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

2018-02-07から1日間の記事一覧

「殺しのデュエット」エリオット・ウエスト

私立探偵ジム・ブレイニーを主人公とする唯一の長編。1976年発表で、時代背景は決して古くはないのだが、ノスタルジックな読後感があるのは、人物設定や一人称の語り口が所謂「正統派ハードボイルド」の形式に沿っている所為だろう。といっても、物語の展開…