海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

2018-08-23から1日間の記事一覧

「地獄の家」リチャード・マシスン

「幽霊屋敷」を舞台とするモダンホラーの先駆であり、ジャンルの開拓者でもあったマシスンの存在を知らしめた一作。残虐非道の限りを尽くした狂人の霊が取り憑いた家。物理学者夫婦と霊媒師の男女という相反するチームが、その実態を解明すべく乗り込む。想…

「声」アーナルデュル・インドリダソン

孤独な生活を送っていたドアマンがホテルの地下室で惨殺される。かつて男は、美しい歌声で人々を魅了したことがあった。だが、避けて通ることのできない変声のため、スポットライトを浴びた初舞台で、一瞬にして「ただの少年」へと変わったのだった。厳しく…