始末屋ジャック、満を持しての登場だ。
大傑作「ナイトワールド」で一旦終焉したホラーシリーズの中で、ずば抜けて人気の高かった登場人物ジャックを再び主人公にすえての新シリーズ第一弾。飽くなきタフネスはそのままに、現代社会が抱える闇を主題にしたトラブルに対し、心身ともに迷い傷つきながらも、全力で依頼を片付けていくジャックの造形がより深く、さらに洗練されて描かれる。
ウィルスンのサービス満点の筆運びは快調だが、いささか詰め込み過ぎて消化不良の点があることは否めない。脇役の日本人など十分魅力的でありながら、さっさと退場させてしまうなど勿体ない。
まぁ、冒頭でエイズの子どもたちのために身を張るジャックの格好良さを楽しめたことで充分満足ではあるが。闇のヒーローの復活、さらなる活劇に期待だ。
評価 ★★★★