海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

「バースへの帰還」ピーター・ラヴゼイ

随分と評判が良かったので読んでみたが、ミステリとして物足りなさを覚えた。真犯人とおぼしき人物は途中でわかってしまうし、謎解きはオーソドックスで、あまりフェアともいえない。
やはり、ガサツな主人公に好感が持てないことが一番の理由か。くせはあるが、平凡すぎるのだ。
偽のデュー警部という感動的な傑作を書いた作家だけに、期待が大きすぎたらしい。

評価 ★☆

 

バースへの帰還 (Hayakawa novels)

バースへの帰還 (Hayakawa novels)