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海外ミステリ・レビュー

……新旧の海外ミステリを中心に

「悪どいやつら」アンソニー・ブルーノ

FBIの〝はみだし捜査官〟マイク・トッツイとバート・ギボンズの活躍をハードボイルド・タッチで描いた傑作。

マフィア組織に潜入した囮捜査官3人の正体が、内通者によって暴かれ惨殺される。悪玉なら殺しも厭わない猪突猛進型のトッツイは、FBI内に潜む裏切り者をあぶり出し仲間の復讐を果たすべく、台頭する新興マフィアへと迫っていく。無法者と化したトッツイを狩り出すべくFBIマンハッタン支局に呼び出された元捜査官ギボンズは、元相棒の無鉄砲さにあきれつつも〝正義〟のために再び力を貸すことになる。二人の前に立ちはだかる鉄壁の巨悪。果たして、裏切った奴は誰なのか。

ストーリーは極めてハード。強烈なサスペンスに満ちた展開はスピード感に溢れ、スタイリッシュだ。相反する性格ながらも極めて固い信頼で結ばれたトッツイとギボンズのキャラクターがとにかく魅力的。読者に心底憎たらしいと思わせる敵の造型も見事。シリーズ化を意図した結末のつけ方も巧い。続編も楽しみだ。

評価 ★★★★★

 

 

悪どいやつら (文春文庫)

悪どいやつら (文春文庫)