海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

「追跡」ジョン・カッツェンバック

中盤まではややもたつくが、後半に影の男が登場して以降の結末まで畳み掛けるサスペンスは流石。老刑事の奮闘ぶりも印象的だ。フロリダの街や海辺の情景を、それを眼にする登場人物らの心情とだぶらせて見事な描写をするのもカッツェンバックならではといえる。

評価 ★★★

  

追跡〈上〉 (講談社文庫)

追跡〈上〉 (講談社文庫)

 

 

 

追跡〈下〉 (講談社文庫)

追跡〈下〉 (講談社文庫)