海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

「0-8滑走路」アーサー・ヘイリー

1958年発表、ベストセラー作家のデビュー作。小粒な作品で完成度は低く、習作止まりといったところ。カナダを横断する飛行機内で食中毒が発生。操縦士も重態となり、搭乗していた元戦闘機パイロットの乗客が代行する。極めてストレートなプロットで、捻りが無く起伏に乏しい。登場人物もステレオタイプなため、印象に残らない。

本作を実際に執筆したのは、共著者のジョン・キャッスルだという。あとの高い評価を考えれば当然か。
評価 ★ 

0ー8滑走路 (ハヤカワ文庫 NV 56)

0ー8滑走路 (ハヤカワ文庫 NV 56)