海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

私的なお知らせ〜JAZZ TIME〜

私のもうひとつの趣味であるジャズの名盤、名演を「TikTok」で紹介しています。
毎日更新を目指していますので、ぜひ気軽にのぞいてみてください。
※本記事下段に「雑記」を追加しました。

【Jazz Time】
https://www.tiktok.com/@kikyo_shimotsuki?_t=8ZQcZYatowc&_r=1

【雑記】
ジャズを聴き始めたのは、社会人になって間もない頃だった。それまでは心地良さ優先で軽めのフュージョンを好んで聴いていたが、境界線に位置するウェザーリポート、ザ・クルセイダーズのアルバムをきっかけに、ジャズの世界へ旅立った。
しばらくは、お世辞にも充実しているとはいえない近くのCDショップへと足繁く通う日が続いた。ジャズはいかにもマイナーな音楽らしく、店内の片隅に申し訳なさそうに、コーナーが設けられていた。それでも、私にとっては宝の山だった。
僅かな情報を頼りに、入門者向けとされているCDを購入していった。例えば、レイ・ブライアントRAY BRYANT TRIO」、ソニー・クラーク「COOL STRUTTIN'」、ウエスモンゴメリーFULL HOUSE」、クリフォード・ブラウン「BROWN=ROACH」、そして後に最愛のジャズマンとなるビル・エヴァンス「PORTRAIT IN JAZZ」。どれも歴史的な名盤ばかりだ。とにかく圧倒的なパワーと創造的なアドリブによるドライブ感に魅せられた。私の生まれる前に録音された貴重な記録。けれども、誰であっても初めて出会う音楽は常に新しく、喜びとなる。
オーディオの前で小さなジャケットを眺め回し、読み込んだライナーノートをひっぱりだしては収め、「SwingJournal」や「ジャズ批評」を熟読し、気に入ったアーティストのアルバムを何枚も購入した。ビル・エヴァンス「WALTZ FOR DEBBY」などは毎晩聴かないことには、寝付けないほどまでになった。

モダン・ジャズ隆盛期におけるジャズマンの道のりには人種差別や麻薬問題など、アメリカ社会が抱える闇も表出されているのだが、これも音楽表現に深みをもたらしていた。時にエネルギーの源となり、時に心身を癒やす、甘美でエモーショナルなジャズ。その魅力は今も尽きることがない。

▼世界中で愛されているジャズの名盤
ビル・エヴァンス「ワルツ・フォー・デビィ」