海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

2020-08-20から1日間の記事一覧

「復讐者の帰還」ジャック・ヒギンズ

ヒギンズの翻訳作品中では、最も初期にあたる1962年発表作。サスペンスを基調とした小品ながら、ハードボイルドタッチで硬派な世界を創り上げている。スタイリッシュな好編だ。1958年、英国の街バーナム。土砂降りの雨の中、路地裏で気を失っていた男が、悪…