海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「TVショウ・ハイジャック」レイモンド・トンプスン/トリーヴ・デイリィ

地味な邦題(原題は「The Number to Call Is...」)と装幀のため長らく積ん読状態だった一冊。何気なく読み始めて驚く。冒頭から一気に引き込まれ、巻を措く能わず。濃厚且つ濃密なサスペンスが横溢する衝撃作で、完成度も高い。1979年発表の共作で唯一の翻…

「獲物は狩人を誘う」ジョナサン・ヴェイリン

シンシナティの私立探偵ハリイ・ストウナーシリーズ第2弾で1980年発表作。 町の図書館長からの依頼は、美術関連の稀覯本が切り裂かれる事案を解明してほしいというものだった。すでに20冊以上、女性の絵画のみが無惨に切り裂かれていた。ストウナーは、知人…

「『赤い風』の罠」ジョン・クロスビー

中世文学教授で元CIA局員キャシディを主人公とする1979年発表のサスペンス/スリラー。以降シリーズは第3作まで翻訳されている。長らく失職中だったキャシディは、NYの超高級アパートに住むイタリアの大公妃エルサ・カスティグリオーネに雇われた。仕事内…