海外ミステリ・レビュー

……新旧の積ん読本を崩しつつ

2018-08-16から1日間の記事一覧

「葬儀屋の未亡人」フィリップ・マーゴリン

1998年発表のサスペンス。いささか強引な部分はあるものの、随所でツイストを利かせつつ、ミステリの定石を踏まえた仕掛けを施している。成り上がることを人生の基軸に置く者が、傲慢さ故に崩壊する有り様を生々しく描き出す。〝一応〟の主人公である若い判…